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友達の母 文恵

6.装った偶然

悠斗は震える手でチャイムを押した。
「はぁ~い、どなたですか?」
文恵の明るい声が聞こえる。
「あっ、、あの、、、悠斗です、、、」
「あれ?悠斗君?」
ガチャガチャと鍵を外す音がし、
ゆっくりとドアが開いた。
「あの、、、美香さん、、居ますか?」
「え?友達と用事があるって、、、出かけたわよ」
「あっ、、宿題が、、、」
「そうなの?あの子ったら、、、
 遅くはならないと思うけど、、
 入って待ってる?」
「良いんですか、、?」
「まぁ、そのうち帰ってくると思うから。
 どうぞ、、、」
文恵はにっこりと笑って悠斗を招き入れた。
「お茶でも入れるから、
 帰ってくるまでリビングで待っててね」
「はい、お邪魔します、、、」
悠斗は俯いたまま頭を下げ、
文恵の後をリビングへ向かった。
「そこに座って待っててね」
文恵はソファーを指差しキッチンへ向かった。
文恵の後姿をすがるように見つめ、
悠斗はソファーに腰を下ろした。
奇麗に片付いた部屋の一角に干してある
洗濯物に視線が釘付けになった。
美香のものと思われる小さなショーツに交じり、
少し大きめの飾り気のないショーツ。
文恵がまだ戻ってこないことを確認し、
悠斗は静かにソファーを立ち上がる。
「、、、、、」
そっと手を伸ばし、ショーツの内側を覗く。
2重になったクロッチは黄色い染みが付着している。
ショーツから微かに洗剤の香りがした。
悠斗は唾を飲み込み、手に力を入れた時だった。
カチャカチャとカップの鳴る音が
キッチンから聞こえた。
悠斗は慌ててショーツから手を離し、
ソファーに戻った。
「おまたせ~コーヒーで良かったかしら?」
「、、、、、あっ、はい、、、」
俯きながら返事をする悠斗の前にカップが置かれ、
文恵が対面するように床に座った。
「どうぞ」
文恵は微笑みながら自分のコーヒーに口をつけ、
悠斗の顔を覗き込んだ。
「ねぇ悠斗君?」
「あっはい、、、!」
悠斗の声は裏返り、
ショーツを手にしていた事を
咎められると身を固くした。
「ふふっ、、ねぇ、
 最近ずい分と美香と仲良いみたいだけど、、、」
「あっ、、、はぃ、、、」
文恵の話題が美香との事と分かり、
小さく息を漏らした。
「あの子と付き合ってるの?」
「あっ、、、はぃ、、、」
「そうなんだ!良かった悠斗君で。
 あの子我儘だから大変でしょ?」
文恵は嬉しそうに微笑み、言葉を続けた。
「悠斗君は勉強できるから、、、
 これからも宿題教えてあげてね」
「うん、、、」
テーブルに肘を付き嬉しそうに笑う文恵に、
悠斗は顔を赤くし俯いた。
他愛のない会話と、
コーヒーをお代わりし文恵は呟いた。
「もう、いつ帰ってくるのかしら」
時計は夕方の5時を過ぎ、
窓から赤い夕陽が差し込んでいる。
「あっ、、あの、、、トイレ借りてもいいですか?」
悠斗はもじもじとしながら、ソファーを立った。
「ええ、場所わかるわよね?」
「はい、、、」
小さい頃に何度も遊びに来ていて、
トイレの場所は解っていた。
悠斗はリビングに文恵を残し、
トイレに向かった。
「、、、あっ」
トイレの向かいにある脱衣所のドアが
僅かに開いている。
リビングを振り返ると
文恵からは死角になっていた。
胸が激しく鼓動し、手の平が汗で濡れる。
悠斗は足音を忍ばせ、
脱衣所のドアを開け素早く辺りを見渡した。
洗濯かごに無造作に置かれた
青色のショーツに悠斗の視線が止まった。
「、、、、、、」
無意識にショーツをズボンのポケットにねじ込み、
悠斗は脱衣所を後にした。
「あっ、、あの、、、遅くなりそうなんで帰ります!」
リビングの文恵に声を掛け、
悠斗は逃げるように玄関に向かった。
「あら、そう?美香に言っとくから」
文恵が立ち上がり、玄関で悠斗を見送った。
悠斗はズボンのポケットに手を当て、
すぐ隣の自宅へ駆け込んだ。
息が上がり心臓が跳ね、
全身から汗が流れおちた。
逃げ込むように部屋のカギを掛け、
ズボンのポケットを握りしめた。
悠斗はカーテンを閉め、
密室になった部屋で額から流れる汗を拭った。
汗ばみ震える手でズボンのポケットから
くすねてきた文恵のショーツを引っ張り出した。
「、、、、、、」
クシャクシャになったショーツを
そっと目の前で広げる。

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